第3章 ~弐~FRIEND
氷原の夢を見る
西流魂街第一地区【潤林安】
そこに住む一人の少年、名を日番谷冬獅郎と言った
冬獅郎には幼馴染みがいた
雛森桃。だが彼女はもう居なくなる
彼女は死神になる為に今日、真央霊術院に入るのだ
「おっはよ。シロちゃん!」
「…近えよ///」
「ほらっ早くご飯食べちゃって?私最初の日なのに遅れちゃうよ!!あ、隣のてっちんとあーちゃんにも挨拶してくるね」
「…ちぇっ…めんどくせ」
オレは起き上がり、庭へと出る
「じゃあね!寮に入っても休みになったら遊びに来てあげるからね」
「二度と戻って来んな!!寝ションベン桃~~!!!」
少し拗ねた振りしてオレはふと後ろを見ると隣の家の辰吉とあゆ美が走っていく
雛森の友達…オレの友達ではない…
雛森は気付いていないが、アイツらはオレを怖がっている
別に何をした訳じゃない
此処では皆がそうだから――
ここでオレの事を怖がらないのは雛森とばあちゃんの二人だけ
銀色の髪を指してか、碧緑の眼を指してか、それとも冷めた性分を指してか…
みんな俺を"氷"のようだと言う
ばあちゃんは言わない
だから好きだ