第27章 ~拾参~RECOVERY
凄まじい爆発と共に辺り一面に砂煙が舞う
ゆっくりと視界が晴れていくと辛うじて立っているサラの姿
サラは並外れた身体能力で迫り来る刃を避けるも、大量の刃は体を斬りつけ、いたるところから血が溢れていた
「サラさん!!」
喜助はその姿にサラの元へ駆け寄る
「大丈夫…」
「もう無理だ!!アタシはもう出来ない…いや、アナタだって――」
喜助は言葉を失う。サラが笑っていたから…
その瞬間、サラが吐血する
「サラ!!」
喜助が手を差しのべようとする。だがサラは喜助の前に手を翳すと近寄るのを制する
「……私にはこれまで覚悟が足りなかった…」
サラは足元の月華を拾う
「月華に対しても…自分に対しても…」
柄を逆手に持つとゆっくりと持ち上げる。その結果自分に刃先が向く
「何を……」
サラはそのまま自分に月華を突き立てた
「―――!?」
その瞬間、膨大な霊圧が辺りを埋め尽くし白銀の光がサラから放出された