第27章 ~拾参~RECOVERY
サラは腰を上げると教室を出ていこうとする
「もう行くんか?せっかく久しぶりに会ったんやから、もうちょい一緒居ろうや~」
「ごめんなさい、今じゃないとダメな気がするの」
そう言ってサラは出ていった
「は~…何やってんやろオレι」
平子は大きなため息を吐くとその場にバタンと倒れ込んだ
「サラのヤツ…オレがエロイ顔してたからって襲った獣やと思ってへんやろな…」
確かに煽られたのは事実やし慰めだけの気持ちでは無かった
最初は美人やしちょっかい出したろくらい軽い気持ちやってんけど…
好きなコには触れたいと思うもんやろ?
だからこそ最後までせんかった
まぁいつも軽いオレの気持ちなんて気付いてないやろうけどな…
サラはエエ子や
自分の本能で何を護るべきか自分で決めて戦うてる
死神やなんやなんてサラには関係ないねん
どうみても胡散臭いオレんトコへ歩み寄ってくれた時からオレはアイツの味方やねん
だからこそそんなサラの背中、押したいやん...
「…こんなんオレとちゃうわ…」
平子の呟きは宙を舞って消えていった