第27章 ~拾参~RECOVERY
「…その様は何かね」
心配する様子もなくパトラスは冷たい視線で二人を見た
「う…うるせぇよ…それより」
「何時追っ手が来てもおかしくない…崩玉の扱い判ったのか?」
「まだなのかよ!?」
「落ち着け…」
「こんな奴等に時間かけやがって―――!?馬、鹿な…くそっ」
断末魔の叫びと共にメニスは全身が凍りつき、そのまま粉々に砕け散った
「なんてこった…パトラス、お前の誘いに乗った事…後悔して…きたぜ――」
そう言いながらアルデゴルはドサリと地に伏した
――――――
雨「急いでください!」
喜助たちと合流した雨とジン太は浦原商店へと急いでいた
茶「サラと阿散井は!?」
「大丈夫です。そう簡単にはやられませんよ。ま、もしサラさんに何かあったらアタシが阿散井サンを許しませんから」
鉄「それに居候殿より心配なのは店です」
走る5人はこの間、初めて襲撃された場所へとさしかかる。そして前に佇む人物を前に足を止めた
―――――――
「端から犠牲は承知の上か」
「あぁ止む終えない。第一、死神ごときに遅れをとる者など私の大望を叶える力にはならんよ」
「テメェ…」
「全ては崩玉の為。藍染を打ち砕く為。故に私は此処で貴様等に負けるわけにはいかぬのだ…決着を」
「あぁいいぜ」
その瞬間ドォォォンッと互いの攻撃がぶつかり合う
「うぁあああッ!!」
衝撃で吹き飛ばされた恋次の体は大きな岩に激突した
「恋次!!」
「くっ…そ…」
もうボロボロの恋次に対してパトラスは全くの無傷
「褒めてやろう…私は僅かだが死神に対する認識を改めたぞ。だが物事には終わりと言うものがあるんでね」
ゆっくりと恋次に近づくパトラスは恋次に向かって斬撃を放った。だがそれを恋次の前に現れたサラが片手で弾いた
「サラ…」
「何だと!?私の斬撃を腕一つで弾くとは…君はこの闘いに手を出さないではなかったのか?」
「…貴方が言ったのよ?物事には終りがあるって」
「なるほど…なら二人共々殺してやろう!!」