第26章 ~拾弐半~LIBERATION2
階段を下りていく織姫に全員驚きを隠せない
「あ…え~っと…す…すいませんおトイレどこですか?…なんちゃって」
「あ!?」
織姫の態度にイラッっとした拳西は鋭い眼つきで織姫を睨みつけた
矢「なんちゃってって言っとるやん…ジョーダンや。キレんな拳西」
羅「オレだったらこの状況でなんちゃっては言えねーけどな」
織姫は目を泳がすとそこには一護の姿があった
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「――そうか…」
一通り話し終えた織姫はジッと一護の顔を見つめていた
「何だ?」
「え?あ、ううん…黒崎くんあんまり驚かないんだなぁって思って」
「驚いてるさ。ただなんつーか急に王鍵とか言われて頭がついてってねぇんだと思う…
そんな心配そうなカオすんなよ井上。大丈夫だ藍染はオレが止める。オレはまだ強くなれる…今そう感じてんだ。教えに来てくれてありがとな井上」
そう言い残し、一護はひよ里の方へと歩いていった
「よォし!修行再開すんぞひよ里ィ!!」
(そうか…驚かなかったのは頭が付いていかないからなんかじゃない…強くなってるからだ
相手の目的は関係ない、黒崎くんには自分の力とやるべきことが見えてるから動揺は心の芯までは揺らさない…本当に黒崎くんは強くなってるんだ)
「あたしも強くならなくちゃ!」
そのまま織姫は倉庫を飛び出して行った
拳「チッ…一体何だったんだあの女!」
真「…あのコは織姫ちゃんや」
拳「あァ!?何だ真子オマエ知り合いだったのかよ!?」
真「織姫ちゃんはなァ…俺の初恋の人や」
真子は遠くを見つめながら呟いた
拳「また思い切ったウソだなオイ」
羅「……ハッチ」
鉢「ハイ」
その光景を見ながらラブがハッチに話しかけた
羅「あんたの結界は完璧だ。そこに疑いは無ぇ。なのになんで あの織姫ちゃんって子はここを探知して、しかも中にまで入ってこれたんだ?」
鉢「…ハッキリとはわかりまセン。ただ…間近で霊圧を探った印象としては彼女はワタシと同質の結界能力を持っている。そう感じマシタ
恐らくはその能力を持っているが故に彼女だけが結界に覆われたこの場所を探知し、ワタシの結界をすり抜けて侵入できたのでショウ…
人間のままでそんな能力を持っているなんて少し信じ難い話デスけどネ」