• テキストサイズ

月に泣く~BLEACH~

第26章 ~拾弐半~LIBERATION2


「お前……」


「桃…」


モニターにはずっと床に臥せていた雛森桃の姿があった


「日番谷くん…サラちゃん…」


「そうか…目が覚めたのか雛森...もう、歩き回って大丈夫なのか?」


「うんもう大丈夫!」


そう言っている桃の目の下にははっきりとクマが見え、正直大丈夫そうには見えなかった


(…大丈夫ってカオしてねぇよ バカ野郎)


「サラちゃんもありがとう…サラちゃんのお陰で助かったよ…サラちゃんはもう大丈夫?」


「ええ…」


「よかったぁ」



力なく微笑んだ桃は視線を落とし俯いた


「ごめんね…ごめんね日番谷くん。日番谷くんの事疑ったりして…日番谷くんに刀なんて向けたりしてあたしどうかしてたよね。本当にあたし――」


「バカ野郎」


桃の言葉を遮って冬獅郎が口を開いた


「いつまでも気にしちゃいねーよ。そんなこと」


「うん…ありがとう日番谷くん」


目に浮かんだ涙を拭う桃に冬獅郎は続けて言った


「大体よー…オマエそれでなくてもガキみてーなんだから他人の何倍も寝ねぇと成長止まんぞ。サラを見てみろ オメーあと10年は寝続けねーとサラに追いつけねえからな」


「う…うるさいな!サラちゃんは特別だもん!!ひ、日番谷くんに成長のこととか言われたくないよっ!!」


「雛森!」


慌てて言い返す桃は冬獅郎に強く呼ばれビクッと動きを止めた


「…何遍も何遍も言わせんじゃねーよ 日番谷くんじゃなくて日番谷隊長だ」


ふっと優しく笑った冬獅郎にサラも笑みを零した

/ 721ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp