第26章 ~拾弐半~LIBERATION2
「創生法…」
「問題なのはその“材料”じゃ。王鍵の創生に必要なのは十万の魂魄と半径一霊里に及ぶ重霊地」
「十万の魂魄!?」
「じゃが御主らに関わりがあるのは魂魄だけではない」
「重霊地ね…」
「そうじゃ。“重霊地”とは“現世に於ける霊的特異点”を指す。その場所は時代と共に移り変わりその時毎に現世で最も霊なるものが集まり易く霊的に異質な土地をそう呼称する…もう判るじゃろう 藍染が狙う重霊地それは――」
「空座町…でしょ?」
織「!」
サラの言葉に山本は頷いた
「流石勘が鋭いのぅ…回廊の文献を読み尽くしただけの事はある…十万の魂魄も半径一霊里の重霊地も現実離れしとるだろうからサラから噛み砕いて教えてやってはくれぬか?」
「…もし文献通りのやりかたで“王鍵”を完成させた場合、空座町とそれに接する大地と人が全て世界から削り奪られて消え失せる」
冬「何だ…と」
織「そ…そんな…それを止める手だてはあるんですか?」
「無くても止める…その為の護廷十三隊じゃ」
サラは山本、冬獅郎、乱菊を見ると切なそうに微笑む
「僅かじゃが、時間は在る。涅からの報告によれば魄内封印から解かれた崩玉は強い睡眠状態にあり如何なる手段を用いようと完全覚醒まで四月はかかるという事じゃ
崩玉が覚醒せねば藍染も手駒を揃えられぬ。奴が動くのはそれからじゃ 決戦は冬!それまでに力を磨き各々戦の支度を整えよ!」
冬乱「はい!」
「それでは、あたしは一角達に知らせてきます」
乱菊は山本に頭を下げ部屋から出て行った
「少し話をしてやってくれ」
そしてモニターに映し出された人物に私達は驚く事になる