第25章 ~拾弐~LIBERATION
「あ!お姉ちゃん!?どうしてウチに?」
「何回か呼び鈴鳴らしたんだけど…勝手に入ってごめんねって…遊子泣いてる? 」
「あー…一兄が昨日から帰って来ないからグズってんの」
「だって連絡ないんだもん~うあぁぁん!!」
「……泣かないで遊子…その一兄から伝言預かってきたの」
「ふぇ?…お兄ちゃんから?」
「うん♪《暫く家あけるけど心配すんな。帰ってきたら遊子の美味しい飯が食いたい》って…そう言ってた」
「…ホントぉ?」
泣いている遊子を前に私は咄嗟に嘘をついた
「そっか…わかった。いつ帰って来てもいいように美味しいご飯作って待ってる…ぅうっ」
「えらい遊子!!うわっ!?」
「いい子いい子♪すぐ帰ってくるから…」
私は夏梨の頭を撫でると笑いながら優しく遊子を抱きしめた。そして目線を一心さんに向けると一心は小さく頷いた
「…ったく一護のヤツ、サラちゃんに伝えるんじゃなく自分で言いにこいってんだよなぁ?」
一心さんは私のついた嘘を組み取って話を合わせてくれた
「ええ…本当に」
その屋根の上…
「霊圧の痕跡すら感じ取れぬ…何処へ行ったのだ一護……」
ルキアは一護の霊圧を探っていた