第25章 ~拾弐~LIBERATION
「イエ――ィ!!!」
何とか復活した雨の腕を掴み上に掲げたジン太は嬉しそうにジャンプした
「ンだよ雨ノリ悪りーな!誰のためにやってると思ってんだよ!!オメーだよ オメー!!ケガ治ったんだからもっと嬉しそうにしろっつーの!!」
「で…でも何ていうか…ぇっと…どっちかっていうと治ったばっかりだし大人しくさせてほしい――」
「うっせーな 気合だ気合!イイイエーーー-イ!!」
「う…腕がいたいよジン太くん…」
雨の言葉を無視してジン太は大盛り上がりではしゃいでいる
「こらこら あんまりはしゃぐと転ぶッスよ~?」
喜助はそんな二人の姿を見に浦原商店から出てきた
「ん?」
喜助が背後の気配に気がつき振り向くと店の前には何時から居たのかチャドの姿があった
「浦原さん…」
「おやぁ茶渡さんじゃないッスかぁ!!何か御用――」
いきなりチャドは喜助の前に膝を突き、頭を下げた
「頼む!オレを鍛えてくれ!!」
「はぃ?」
突然の事で喜助は驚くも、チャドのは真剣な姿に気持ちを悟るのだった