第25章 ~拾弐~LIBERATION
冬獅郎は一人屋上で伝令神機を手にしたまま一点を見つめていた
「…………」
すると突如目元を塞がれ、そして後頭部感じる圧迫感に眉を潜める
「だぁ――れだっ!?」
「何遊んでんだ松本…」
冬獅郎は乱菊の谷間にすっぽりと収まっている
「ヤダすごい隊長♪一発正解!!」
「間違う奴いるのか?」
パシッと乱菊の手を払いのけて後ろを振り返った
「で、何してるんですか?こんなトコで。現世じゃ制服着てる子はガッコ行かなきゃダメなんですよぉ?」
「報告書だ!」
冬獅郎は手にしていた伝令心機の蓋をパチンと閉じた
「限定解除のおかげでラクショーっした!って?」
「連中は雑魚だ…」
明るく話していたが冬獅郎の言葉に乱菊は影を落とす
「ヴァストローデでも無ければ恐らくはその下のアジューカスですら無ぇ…オレ達ですら限定解除無しにはギリアンクラスも倒せねぇ。それがアイツらのレベルって事だ…」
そう言った冬獅郎はとても悔しげに顔を歪めた
そして放課後、サラが一人で帰路を歩いていると携帯が鳴る
「…メール?」
サラは携帯を取り出すと画面を見つめた。そして返事を打つとポケットにしまい踵を返しある場所へと向かっていった
―――――――
とある倉庫――
そこで平子は携帯を眺めていた
「真子~何携帯見つめてニヤニヤしよんねん?」
「ひよ里か…いやな、今サラをデートに誘ったトコなんや」
「デートぉ?そんなんサラがのる訳ないやろ」
「わからんで?…おっ来よった!!」
平子の携帯が鳴り画面を見ると平子はニヤッと笑う
「その顔…まさか…」
「いや…そのまさかや♪面白ぅなるなぁ…」
平子はより笑みを深めると意味深に呟いた
Sub:デートのお誘い
今から面白いコトが起きそうなんですけど
良かったら一緒に見物しません?
Sub: Re:デートのお誘い
いいよ