第24章 ~拾壱半々~ADVANCE3
片手で受け止めたサラの額から一筋の血が流れる
「サラ…」
呟く一護に目も向けず私はグリムジョーを見上げた
「あーあ…女に守られてんじゃねぇよ死神。テメェもそれ以上柔肌に傷つけたくねぇならソコを退くんだな」
一護を見下ろしているグリムジョーは腰に差してあった刀に手を掛ける
抜刀しようとした瞬間、一瞬でグリムジョーの前に移動した私は斬魄刀を握る手を掴み制する
そしてグリムジョーにゆっくり視線を向けた
「グリムジョー…」
額の血が頬を伝いまるで血の涙を流しているようなサラの姿にグリムジョーは体がゾクリと震えた
(何だこの感覚…全身の血液が上がる様な…)
その恐ろしさと美しさが共存する感覚に動けなくなっている背後でピシッと空が割れていく
そして中から姿を現した人物はグリムジョーの肩に手を置く
「―――!!!」
肩に手を置かれるまで気付かなかった気配に驚きグリムジョーは振り返る
サラと一護は突如現れた東仙の姿に目を見開いた
「刀を納めろグリムジョー」
「東仙…」
「………」
私はグリムジョーから手を離した