第24章 ~拾壱半々~ADVANCE3
イールフォルトの背後から雨が現れ、振り返ったイールフォルトの顔面に蹴りをぶち込んだ
「何だお前は!?ぅ…ぐあッ」
雨は蹴られた頭から血を流し、顔を上げたイールフォルトの首を締め上げる
「危険 あなたは危険…あたし達にとって危険…危険は敵…敵は排除…」
「ぐ…くそ…くそがぁぁぁぁ!!ガキがっナメやがって!!殺す…殺してやるぞ!」
怒り狂ったイールフォルトは手にしていた刀を構えた
「突き砕け【蒼角王子】(デルトロ)」
牛のような巨大な姿に変身したイールフォルト、牛のような外皮を被ったイールフォルトは笑みを浮かべる
「これが俺達、破面の斬魄刀解放だよ 兄弟」
驚いている恋次の方を他所にイールフォルはスッと姿を消すと、雨の目の前に姿を現し巨大な角で雨の胸部を突らぬいた
「――!!!」
雨の体を上空で受け止めたジン太に向かって突進してくるイールフォルトにジン太は動く事が出来ない
「…っ……」
成す術の無いジン太の前に恋次が現れ、ギリギリ蛇尾丸でイールフォルトの攻撃を受け止める
「逃げろ!ジン太!!」
「ぉ…ぉう」
雨を連れジン太は急いでその場を離れた
「…それで俺を止めたつもりか?兄弟」
パキパキと卍解状態の蛇尾丸の刀身が砕けていく
「がッ!!」
そのまま恋次の体は吹き飛ばされた
「居候!!」
「クはははははは!!最後に俺の名を教えてやろう兄弟!!破面No.15(アランカル・クインセ)イールフォルト・グランツだ!!」