第24章 ~拾壱半々~ADVANCE3
尸魂界 技術開発局
「日番谷隊長以下、松本副隊長 阿散井副隊長とも苦戦中です!!」
局員の一人が画面を見ながら阿近に話しかけた
「クソ…破面の霊圧がこちらの想像以上に高いな…」
「このままだと…」
「わかってる!許可は、まだおりねぇのか!」
イラつきながら阿近はギュッと唇を噛み締めた
(サラ…オマエなら…)
同じくイールフォルト・グランツと対峙している恋次も卍解状態で戦っているにも関わらずいとも簡単に躱されていた
「でかい図体の割にはなかなか素早いじゃないか兄弟」
「うるせぇ!!」
「ふふふ…」
恋次が気がついた時には目に前にイールフォルトの姿があり、恋次の胸を刀で切裂き血飛沫が辺りに舞った
「ぐあっ!!……くそッ」
「ふっははははは そんなものか兄弟!お前の卍解ってのは!お前程度のカスが副隊長か護廷十三隊の底が知れるなぁ!」
「テメェ…」
その言葉に恋次はギュッと拳を握り締めた
「チッ…やられてんじゃねぇかよ全く!」
屋根でその様子を傍観していたジン太は呆れながら立ち上がるとジン太の元へパジャマ姿の雨が歩いてきた
「雨?何だよオメー寝てろって言ったろ…」
ジン太は自分の方を見ることなく上空のイールフォルトをジッと見つめる雨の異変に気がつく
(こいつ…破面連中の妙な霊圧にアテられて殺戮状態に入ってやがる!!)
ジン太がそう思った瞬間、雨は上空へ飛び上がった
「待て雨!!…くそッ」