第23章 ~拾壱半~ADVANCE2
「ルキアか」
一護は背後の感じた気配に振り向くことなく言う
「あぁ…途中茶渡に会った。貴様…奴に何を言った?」
「何も。オレに任せて下がっとけって言っただけだ」
「はぁ…」
大きく溜息をついたルキアは義魂丸を取り出した
「下がれ一護」
「あ?何言っ――…それ…」
一護はルキアの手元にある義魂丸に目を向ける
「私に任せて下がれといったのだ。肩に力が入りすぎなのだ貴様は」
義魂丸もといソウルキャンディー(チャッピー)を口の放り込んだルキアは死神化する
「戦う前からそれでは落とさぬ命まで落とす羽目になるぞ」
「ルキア…オマエ死神の力が?」
「あぁ、驚いたか?私に死神の力が戻らなかったのは浦原のあの義骸の所為だった
ならば義骸を脱いで霊子の満ちた尸魂界で暮らせば、いずれ霊力が戻るのは道理…そうだろう?」
「ピョーン♪」
「ギャァ――!!?」
いきなりルキアの義骸チャッピーが一護に飛び掛ってきた
「なな…何だテメーは!?」
「大人しく下がっててくださいピョン」
「ピョン!?」
「女性死神協会で一番人気の義魂丸チャッピーだ。私が最初に買おうとしていた義魂丸であり、そいつの代わりに手違いで手に入ったのがコンだ」
「マジで!?じゃぁオレの体に入る筈だったのホントはコイツ!?」
「そうだピョン」
「言いたかねぇけどコンで良かった!!」
「ひどいピョン」
「ウルセーよ!!つーか力強ぇなテメー!いででで…」
一護達の前に現れた破面ディ・ロイは痺れを切らしルキアに殴りかかっていく
ルキアは斬魄刀で防ぎ距離をとる
「破面No.16(アランカル・ディエシセイス)ディ・ロイだ」
「十三番隊―――」
「あぁ言わなくていいぜ」
ディ・ロイはルキアの話を途中で遮った
「これから皆殺しにする連中の名前なんかイチイチ聞いてたらキリ無ぇからな」
「成る程…ならばせめて、斬魄刀の名だけでも覚えていくといい……舞え【袖白雪】"初の舞 月白"」