第23章 ~拾壱半~ADVANCE2
私は急ぐ帰路の中、足を止める
「虚の霊圧が六体…破面…」
目を閉じ霊圧の動きを探る
「霊圧が高い場所に向かってる……まさか…」
相手が霊圧の大小に関係なく襲撃しようとしていることに気が付いた私は義魂丸を飲むと駆け出す
(このままいくと皆必ず一体ずつと接触する…冬獅郎と乱菊には二人、恋次、一護とルキア、一角と弓親は位置的に一人ずつ…)
「もう一人は…」
グリムジョーはビルの屋上に降り立つと、味方の動向を確認していた。そしてその中でも一番霊圧の高い所に向かおうとしてふと足を止める
「…霊圧を消すのが上手いみてぇだがバレてんだよ…待ち伏せって訳か?出てきやがれ!!」
グリムジョーはビルの影に向かい霊圧を飛ばす。するとそこからサラが姿を現した
「テメェは…」
グリムジョーはウルキオラの記憶の中で見た女を思い出し合致する
「(コイツが藍染の…)テメェか、ヤミーをやったのは」
「ヤミー…あの大きな人ね。その人の敵討ちにでも来たの?」
「ハッ!!そんなバカなコトするわきゃねぇだろうが。アイツ等が出来なかった事をしに来たまでだ」
「皆殺しってわけ?…なら貴方を止める」
サラは今まで抑えていた霊圧を上げる
「チッ…(いくつもの霊圧でテメェが一番高ぇのに殺れねぇなんて...)藍染の野郎…」
「私を殺すなとでも言われたの?」
「テメェに教える義理はねぇよハルカサラ」
その瞬間、グリムジョーの体が空間に消えていく
「オレは破面No.6(アランカル・セスタ)グリムジョーだ。今からテメェの仲間を殺す男の名だ。覚えとくんだな!!」
そして完全にサラの前から姿を消した
「…グリム…ジョー……」
サラの声は月の引力へと吸い込まれる様に消えていった