第23章 ~拾壱半~ADVANCE2
一方、一角と弓親はとあるビルの屋上にいた
「妙だと思わねぇか?弓親」
「何がだい?」
「コイツだ…」
手にしているのはコンビニで売られているおにぎり
「“手にぎりおむすび”。手握りでこれだけ綺麗にしかもこんな複雑な袋に詰め込んだ握り飯をそこら中の店にあれだけズラリと並べてやがる…
しかも売り子に聞きゃぁ 日に何度も入れ替えるって話じゃねぇか。とても正気の沙汰じゃねぇ!
あの売り子の女にそんな技量がるとは思えねぇ…オレはウラで糸を引いてる奴が居ると見たぜ!」
「奇遇だね…僕も丁度今、其処に思い至ったところさ!!」
そして―――
「ぷっはぁ~食った食った満足~♪美味かったわ織姫v」
乱菊は織姫お手製の食事を食べ終えた所だった
「ほ、ホント!?」
「見た目はアレだけど味は良かったわよ」
「よかったぁ!幾ら作ってもサラちゃん位しか食べてくんないから、もしかしたら私の舌がおかしいのかと思ってたの!あ、そうだ!!アイス食べる!?乱菊さん」
「おっ!いーねぇ♪」
盛り上がってる乱菊と織姫が居るアパートの屋根の上では…
「ハラ…減ったな」
冬獅郎は乱菊に夕食だけでもと誘われたのだが、織姫の奇抜な発想の個性的な料理の前に手を付けられず、また屋根の上に戻っていた
「隊長~♪」
「あ?何だよ……って...サラ?」
怪訝そうに振り向く冬獅郎は、突如現れたサラの存在に驚いた