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月に泣く~BLEACH~

第23章 ~拾壱半~ADVANCE2


遊「うう……」


一護の目の前にいる遊子は目に涙をいっぱい溜めている


「――そんなこんなで私は住む場所も食べるお金もガッツリ無くしてしまったのでした…」



遊「泊めてあげてお父さーん!!」


「よしきた遊子!!丁度お父さんもそう思っていたところだ!!」


「・・・」


ドン引きする一護を他所にルキアの演技に騙された一心達は涙を流している


「好きなだけ泊まっていきなさいルキアちゃん!」


その言葉を聴きルキアは親指を立て一護に笑顔を向ける


「イヤイヤもうちょい隠して親指立てろよ…ι演技だってばれるぞ」


「母さん聞いてくれ母さん!父さんは今五人目の娘ができましたぁ~」


一心は真咲の特大ポスター(遺影)に抱きつく


「まぁあのハシャギようじゃ疑ってる気配すら無ぇけどな…って何で五人目だよ?」


「そんなのサラちゃんに決まってるではないか♪」


「そうかよ…」


その言葉に一護もルキアも穏やかに微笑んだ


外は日が落ち辺りが暗くなった頃、啓吾と水色が歩いていた


「や~あん時オレは確実に思ったね!!制服って着る人次第で刃になるものなんですね!!」


どうやら乱菊のことを思い出しているようだ


「僕らの理性という鋼の鎧を跡形も無く斬り捨てる無敵の刃に―――」


「うるさいな!!置いてくよ」


「えぇッちょっとリアクションすら無し!?」


「おぉい!待ってくれよぉ」


啓吾は慌てて水色の後を追いかけ始めるが上空を飛んでいる何かに気付きに立ち止まる


「あ?何だあれ…」


「マジで置いていきますよ浅野さん」


「敬語イヤ――!!だってさ!今空にえらいリアルな恐竜が…」


「勘弁してくださいよ浅野さん…」


「イヤ―――!!」


啓吾は気になりつつも水色の後を追いかけていく。啓吾が見上げた空に大きな異空間が現れたことに気が付かずに―――

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