第22章 ~拾壱~ADVANCE
落ち着いた頃、恋次は破面について話を始めた
「破面は仮面を外し虚と死神二つの力を手に入れた虚の一団だ。今まで数も少なく、未完成だったが崩玉を持った藍染が接触することで成体の破面が誕生した。そいつがこの間の二体だ」
「アイツらが…」
「……当初尸魂界は藍染が直接事を起こすまでは静観するつもりだったんだ。こっちも隊長三人が一気に抜けて敵に就きバタバタしてたしな
だがその間に成体は予想外に早く完成し現世に送り込まれた事でそうも言ってられなくなった。そこで急遽選抜されたのがオレ達だ」
「選んだのは?」
「山本総隊長だ。藍染にやられて以来、四十六室は空席のままだ。その間の決定権は総隊長に降りてきている
そこで取り合えずオマエ等をよく知っているルキアが選ばれて――」
「違う!実力で選ばれたのだ!!」
「…動ける戦闘要員の中で一番ルキアと近いって事でオレが選ばれた
んで隊長各以外でオレが一番信用できる戦闘要員を選べって言われてオレが一角さんに同行を頼んだ
そしたら弓親さんが僕も絶対行くって言い出して、騒ぎを聞きつけた乱菊さんが面白そうだからって行きたがって、乱菊さんがどうしても行くって聞かねぇもんだから日番谷隊長が引率として仕方なく……ってカンジだな」
「ピクニックかよ!?」
「違うわよ!隊長だってサラに会えるって結構乗り気だったんだから!!」
「黙れ松本…」
突如一護の部屋の窓が開きそこに冬獅郎が座っていた
「ともかくテメェは確実にその藍染に目ぇつけられてるって事だ。黒崎一護」
「あっ一人だけ天井裏に入るの断固拒否したノリの悪い日番谷隊長だ」
「ずっと屋根で待ってたんスか?駄目っすよ。それでなくても銀髪の小学生なんて目立つのに…」
「テメェら…向こうに戻ったら憶えとけよ…」
冬獅郎は怒りを抑えると続きを話し始める