第21章 ~拾半々~EIGHT3
破面達が姿を消した後、一護達を浦原商店へと運び手当を済ませてから早数時間、一護は家へと戻り織姫とチャドは傷が癒えるまで浦原商店に居る事となった
眠っている二人を確認すると私は自室へと戻っていく。そして扉を閉めた途端にその場に崩れ落ちた
「っ……あの人の身体硬すぎ…」
私はゆっくりと移動するとベッドに凭れ掛かり、靴下を脱いだ
「はぁ……やっちゃったな…」
ため息を吐くと治癒霊力を当てていく。赤く腫れ上がった足がみるみるうちに赤みが引いていく
私は徐に立ち上がった。だがその瞬間、鋭い痛みが走る
「ッ…!!(……まぁ見た目に判んなければ…)」
私はそれから何事も無かったかの様に振舞い、また自室へと戻っていった
「…今日は出来ないか…」
小さく溜息をつくと、寝る為に着流しに着替える。そして着替え終ると同時に扉をノックする音が聴こえた
「はい?」
扉を開けると喜助さんが立っていた
「すいませんお着替え中でしたか。中に入っても?」
「…どうぞ」
私は喜助さんを中へと促すとベッドに腰かけ喜助さんは床へと腰を下ろした
「どうしたんですか?」
「…何か隠し事してません?」
その言葉に心臓が一瞬跳ねる
「別に…」
喜助さんは急に私の足首を掴むと力を入れた
「ぅあっ…!!!」
「やっぱり…何で黙ってるんスか!!ちゃんと治療しないと…」
「……治療はしたんです。でもこれ以上は…完全に治るのに時間がかかるみたいで..」
喜助さんは大きくため息を吐いた
「井上さん達の治療を優先した気持ちはまぁ良しとしましょう…でも黙ってるのはやめて下さい」
「ごめんなさい…心配かけたくなくて」
「……早く良くなる様に固定しときましょう」
喜助さんは懐から包帯を取り出すと私の足首に巻き始めた