第20章 ~拾半~EIGHT2
「え?」
「さっき水色に言ってたでしょ?熱があるって」
「あれはその場しのぎの嘘で…だから連れてきたのか?それなら悪かったな。オレはてっきり…」
「密室にして私が一護を襲うとでも?」
「みなまで言うなよ…///」
「悪いけど今のアナタに欲情なんてしないわ。魅力が1つも無いもの。アナタが一番解ってる筈よ一護…」
その言葉に一護は上体を起こすとまた影を落とす
一護は下を向いたまま黙っている。私は暫く見つめた後、口を開く
「黙って見ておこうと思ったけどそれも限界…このままじゃ本当に取り込まれるわよ?」
「……そんなコト解ってる」
「なら―――」
「オレにどうしろっていうんだよ!?平子の仲間になれって言うのか?そんな事の為に連れ出したのかよ!?」
「一護……」
「言われなくても自分が一番解ってるんだよ!!アイツは弱い心につけこむ…こうしてる間にもオレは虚に近付いてるって…」
「それなら尚更ほっとく訳にはいかないでしょう…」
「理屈じゃねぇんだ。認めたくねぇんだよ…自分が虚なんてよ。力を求めた結果がこれかよ…」
一護は歯軋りをすると拳を握りしめた