第20章 ~拾半~EIGHT2
盛大なため息をつきながら平子は歩いていた
「はぁ~…疲れるわぁ。やっぱ慣れへんことするもんとちゃうなぁ。そもそも何で俺が一護の引き込み役で学校行かなあかんねん。まだ納得いかんわ…」
ブツブツぼやいている平子の背後から突如蹴りが飛んでくる
「どわぁッ!?」
吹っ飛んだ平子はそのまま正面の壁に突っ込んでいった
「痛いのぅ…コラァ誰やねん!?このッ……!!」
怒鳴りながら振り返った平子は一瞬動きが止まった
「ひ、ひより!!」
「何もたくさしてんねんっ がしんたれがぁ!」
赤いジャージに草履、斬魄刀を背負ったひよりと呼ばれた人物は履いていた草履を手に持ち平子の頬を引っ叩いた
「どこやぁ黒崎一護は!?」
「いやぁまだ…」
「まだ?まだってどういうことやねん!!さっさと言いくるめて連れてこい言うてるやろ!?」
「そんなん言うたかてあいつ言うこと聞かへんねんもん」
平子の髪の毛を引っ張りながらひよりはすごい勢いで詰め寄った
「なら力ずくで連れて来んかい!!」
「えぇ!?この間までと言うてることがちゃうや……」
突如言い争っている二人の前にサラが現れる
「……真子」
平子の髪から手を離したひよりは冷静な口調で平子を呼びつけた
「ん?」
「何つけられてんねんハゲがぁ!!」
顔を近づけた途端、平子はひよりの頭突きを喰らった