第19章 ~拾~EIGHT
「サラちゃんな、さっきの戦いで斬魄刀使わなかったんだよ。抜刀はしたがな?サラちゃんの実力なら使わなくても倒せるだろうがコンもいたし少し気になってな」
「それは気になりますねぇ…帰ったらそれとなく聴いてみましょう」
「ああ、そういや一緒に暮らしてるんだったな。手ェ出してんじゃねぇだろうな?」
「やだなぁ一心さん♪出してませんよ。まだ…」
「まだ…ってお前なぁιバカ息子が聴いたら怒るぞ?アイツは俺が思っている以上にサラちゃんに惚れてんからなぁ」
「そうッスね...」
「いい大人なんだらちょっかいも程々にしとけよ?」
その言葉に喜助は帽子を深く被り声のトーンが下がる
「……本気ならいいんスかね?」
「浦原…お前本当に――」
「いやぁ早く帰んないと本当に息子さんと鉢合わせしちゃう!!じゃあ一心さんまた…」
いつもの軽い性格に戻った喜助は一心の言葉を遮ると下駄を鳴らし帰っていった
「……アイツが本気とはな…一護、お前の恋かなり厄介だぜ…」
一心はそう呟くと近付く霊圧に踵を返した