第19章 ~拾~EIGHT
《クロサキ…そうかお前クロサキイチゴの…》
「親父だよ」
一心は落ちていたお守りを拾い上げてコンの方へ投げた
「ほれ。持ってろコン。初めからお前に持たせるために作ったお守りなんだからよ」
状況が掴めないコンは一心を見上げる
「い…いつからオレは一護じゃねぇって気づいてたんだ!?」
「最初からだよ…おめぇが一護の体に入ってんのを見たときからずーと。おめぇが一護の体に入ってるときはオレは一度も一護って呼んじゃいないぜ?」
「………」
呆気に取られるコンとそれを傍観している私を尻目にグランドフィッシャーは話し出す
《じゃがイッシンとやら…儂が今宵ココへ来たのはクロサキイチゴを殺す為。親ならば居所を知っておろう…クロサキイチゴを出せ!!》
「知らんよ居所なんて。ガキじゃあるまいし。大体うちは元が放任主義なんだ。それにアンタがオレに興味なくてもこっちはアンタを斬りにきてんだ。相手してもらえないと困るね」
《 斬りにきただと?!死神風情が大した口を利きよるわ見よ!!これが儂の力の全てだ!!!!》
「なんてデカさだよ…前に見たメノスってのと同じかそれ以上の―――」
《メノスだと!?そんなものと一緒にするな!儂等は「破面…
グランドフィッシャーと同時に一心が口を開いた
「破面(アランカル)仮面を外し死神の能力を手に入れんとする虚の一団だ…そうだろ?」
(アランカル...?)
《ふん…ならばこの剣に勝てぬことも分かっておろう》
グランドフィッシャーは背負っていた刀を抜いた