第19章 ~拾~EIGHT
「ちょちょっちょ…待って!街ん中でバトルなんて辞めようぜ!?」
コンはグランドフィッシャーに狙われてから長い時間逃げ回っていた
《なぜ逃げる…クロサキイチゴ…さっさと死神の姿に戻れ》
コンのそんな言葉に耳を貸すはずも無く追いかけ攻撃を仕掛けてくる
「ちきしょー…なんでオレばっかこんな目に合うんだ!?ちくしょー!!」
《儂から逃げられると思うてか!?》
逃げるコンを追いつめグランドフィッシャーはその手にかけようとした瞬間、
「破道の三十三 【蒼火墜】」
突如聞こえた声と共に爆煙が上がりグランドフィッシャーは呻き声を上げる
「ぇ…っサラさん!?」
「コンちゃん大丈夫?」
「あぁ…でも何で…」
「色んな所で霊圧感じて、特にココが一番嫌な感じがしたから…この虚知ってるの?」
「こいつは…一護の母親を殺した虚だ!!」
「………そう…」
私は爆煙の方を見つめると段々と爆煙が晴れていく。グランドフィッシャーに負わした筈の傷は跡形も無く消えていた
「超速再生か…」
《何者だ小娘…死神か…儂の邪魔をするな!!》
その瞬間コンの体はグランドフィッシャーの手に掴まれてしまう
「ぐぁっ!!!!」
「コン!!」
コンを掴んでいる手に力をこめたグランドフィッシャーは私を見てニヤリと笑う
《コヤツを助けたければ斬魄刀を捨てろ…少しでも永らえさせたければのう!!》
私は少し見つめていたが小さくため息を吐いて刀を収めた