第19章 ~拾~EIGHT
「サラさん?…まさか虚ですか?」
「ええ。ちょっと行ってきますね?」
そう言って私は義骸を脱ぐと出ていった
ジ「…何かサラの奴、前より霊圧感じるの早くなってねぇ?」
雨「うん…私全然分かんなかった」
「………」
喜助は真剣な顔付きで入口を見つめ続けていた
――――――――
「はぁ…またかよι」
死神代行証が鳴りはじめ死神化した一護はコンをぬいぐるみから出し自分の体に放り込んだ
「帰ってくるまでよろしく頼むぜ」
「了解~ごゆっくり~♪」
一護を見送ったコンはニンマリと至極楽しそうな笑みを浮かべた
「はぁ~こいつの体に入るのも久しぶりだなぁ。さぁてあーんな事や、こーんな事しに出かけてくるか♪」
コンは待ってましたとばかりに窓から外へと飛び出した
「さぁて夜とはいえ久々の外だ!僅かな青春をエンジョイするぜ!もちろん犯罪は犯しませ~ん! 良い子のお約束ぅっ!!」
《クロサキイチゴ……》
突如空から聴こえた声にコンは驚き辺りを見渡すが何もない
「なななな何だ何だ!?何なんだよ。もぅ…ちくしょーどいつもこいつも俺の邪魔ばっかしやが…―――!!!な……?」
顔を上げたコンの目の前にはかつて見た事のある虚の姿
《よもや忘れたとは言うまいな…黒崎一護!!》
それはかつて一護の母親を殺した虚、グランドフィッシャーだった
「お、おめぇは……グランドフィッシャー」
そして一護の器を纏うコンは必然的に狙われる事になるのである