第18章 ~玖半~UNTIL2
それからすぐサラは熱が出て寝込んでしまう
サラの部屋に向かう喜助と入れ替わりに鉄裁が階段を降りてきた
「テッサイさん、サラさんの具合はどうですか?」
「ずっと鬼道をかけてみてますが駄目です…どうやら精神的な事が原因ではないかと」
「精神的……無理もない、無実で追放っスから。黒崎さんの話では笑っていた様ですけどかなり堪えてたみたいッスね…」
「これも皆、藍染の……サラ殿は今までよく一人で耐えられたものだ…」
「耐えてたんじゃないッスよ。耐えざるを得なかったんだ。アタシは尸魂界に行かせて良かったんスかね…」
そう言って自虐的に笑みを浮かべる喜助に鉄裁は元気付けるかの様に答えた
「店長……サラ殿が起きられたら皆で美味しい物でも食べましょうぞ!!」
「…そうッスね」
喜助は少しだけ口角を上げるとサラの部屋に入っていった
サラの様子を見ると息が荒く苦しそうな表情で汗が滲んでいた
「汗…拭きましょうね」
喜助がタオルで優しく汗を拭いているとサラの口が微かに動く
「……め……なさ…」
「サラさん?」
「ごめ…なさい…ごめんね……しゅ…うへい……」
そのまま意識が混濁していくサラの発した言葉を喜助は逃さなかった。
そして3日後、サラは漸く意識を取り戻した