第18章 ~玖半~UNTIL2
「…何でオレらまたこの危ないトコ通ってンの!?コレ正式な門じゃねぇのかよ!」
一護達は浮竹の開いてもらった穿界門を通り再び拘流に追われていた
「断界を通らずに済むのは地獄蝶を扱える死神だけじゃ!!安心せえホレ、出口じゃ」
夜一の科白と見えた光に安心し皆はそのまま出口を駆け抜けると其処は空中
「う?…うわぁぁあッ!?」
空中へと出た一行は地面へと激突すると誰しもが覚悟した時、気付くと空飛ぶ絨毯の上だった
「おっ帰りなさぁ~い皆サン♪」
「…浦原……さん」
一護は驚いた目で喜助を見る
「……お帰んなさい黒崎さん…聞いてますよね。アタシの事…」
「…ああ」
「本当にすいませんでした!!」
喜助は帽子を脱ぎ手をついて頭を下げる。一護を始め織姫達も喜助の行動に目を見開く
「…やめてくれよ。いーんだよもう…オレらはアンタに助けてもらったし、強くしてもらった。だから…謝んねーでくれよ」
「…はい…」
一護の真っ直ぐな眼差しに喜助は静かに顔を上げる
「……ただ一つだけ訊いていいか?オレに言わなかったのは
言えばオレがビビって逃げると思ったからか?」
「……当たりっス――」
その瞬間、喜助の顎に一護の痛烈な肘鉄が入る
「うっ…ま…まさか肘がくるとは…予想外っス…」
声にならない叫びを上げながら喜助は顎をさする
「そこだけ腹立つ!!……それから…ルキアにはちゃんと謝ってやってくれ…多分アイツもオレらと同じこと言うだろうけどさ。後サラにもだ…アイツは死にかけながら最後まで皆を護ったんだ…」
一護は喜助に背を向けながら言う
「…はい…」
喜助は真剣な表情でしっかりと頷いた
「そういえば黒崎…むこうを出る時浦原さんに何か渡されてなかったか?」
雨竜は思い出したように一護に尋ねる
「ん?ああこれだよ」
そう言って一護は皆に浮竹から貰った物を見せる
「何だそれ?」
一同は不思議そうにそれを覗き込む
「死神代行戦闘許可証!通称代行証!」
そう言って一護は自慢げに見せ付けた