第17章 ~玖~UNTIL
「そうじゃ…サラが零番隊隊長でなければこの罪も消え去ったじゃろう…」
冬「どういう意味ですか総隊長...」
「零番隊の任は王属特務…つまり王家を護る事が生業じゃ。今回の事件を報告、伝達するに当たって一つだけ待ったが掛かった…それがサラの放免についてじゃ」
マ「回りくどいネ…それが何だというんだヨ!?」
「…王家を護る者の潔白…それは改竄の可能性があると…」
浮「改竄!?何を根拠に…」
「そう!!根拠が無い…儂も皆の名を載せ異論を説いた。じゃが此方に根拠が無いというのは彼方にも同じ事!!…証拠が無いのじゃ」
卯「確かに…決定が下った時、証拠の品は全て処分しました…他に漏洩せぬ様にと…」
狛「まさかそれが今になってモノをいうのか!?」
「そうじゃ。此方に提示出来る確たる証拠が無い限り王家相手に覆る事は無い!!」
その言葉に隊長達はもはや反論する余地は無かった
「…解りました。慎んでお受け致します。処罰は…以前の通りですか?」
「うむ。尸魂界からの永久追放…命に従い即刻立ち去って貰おう」
浮「お待ち下さい!!いくらなんでもそれは―――」
浮竹が異議を唱えようとした瞬間、突如乱暴に扉が開けられて一人の男が入ってくる
「………一護…」
突然開かれた扉から凄い剣幕の一護が山本に向かい入って来る
「…なんじゃ…旅禍の少年。この状況をなんと心得る…話し合いの途中であるぞ」
「どういう事だよ!?何でサラが追放とかされなきゃなんねぇんだ!!」
白「黒崎一護…聞き耳を立てるとは無粋な…」
「聞こえちまったんだ、しょうがねぇだろう!!おいジイサン…あんた此処で一番偉いんだろう!?何とかしろよ!!」
「一護…いいから…」
「よくねぇよ!!何でサラは何も言わねぇんだよ!?追放だぞ?解ってんのか!?」
浮「一護君…ハルカを責めるのは―――」
「アンタらもアンタらだ…何で何も言わねぇんだよ!?」
「一護やめて…」
声を荒げる一護にサラは諭す様に止めるも一護は止まらない
「アンタらは仲間が大事じゃ無いのか!?ココの死神はそんな冷たい―――」
「一護!!!!」
そして遂にサラは一護に一喝し辺りは一瞬で静まり返った