第17章 ~玖~UNTIL
卯ノ花の迅速な処置によりサラは一命を取り止めてから早一週間…
綜合救護詰所に移送されたサラの元に毎日の様に訪問者が現れるが、サラの意識はまだ戻って居らず眠り続けていた
そしてまた新たに一人の訪問者、日番谷冬獅郎がやって来る。冬獅郎はサラが寝ているベッドの横に立った
「久しぶりだな…卯ノ花隊長から全てを聴いた。オレらを救ってくれたんだってな…雛森もちゃんと生きている…ありがとう」
そして冬獅郎はサラの頬に手を添える
「零番隊の事件…藍染の仕業だったんだな…オレはお前に謝らなきゃなんねぇ。お前のあの時の悲しそうな顔に気付かずオレはお前に一時でも刀を向けた……
お前がこんな事する奴じゃないなんて判りきってるのにな…本当に済まない……」
冬獅郎は悲しそうに顔を歪めるがサラは目を覚まさない
「起きろよサラ…ちゃんと謝らせてくれ……」
そして冬獅郎は手をずらしサラの唇を親指で撫でるとそっと唇を落とした
「また来る…」
「……謝る必要なんて無いわ」
踵を返し部屋を出ていこうとする冬獅郎は突然の声に驚いて振り返った