• テキストサイズ

月に泣く~BLEACH~

第16章 ~㭭半~LIMIT2


サラは右腕をギンの首に回し体を貫かれていた。自分に刀がつき刺さると知っているにも関わらず何の迷いも無くギンの前に現れたのだった


「人一人…貫通させてもまだ延びるのね…」


無情にもギンの斬魂刀はサラの体を貫通して白哉まで届いていた。ギンは斬魄刀を鞘に戻す


「何で……?何で出て来たん?」


「…死なせたくなかった……ギンに……人を殺させたくないから………」


その瞬間、サラの体の力が抜け力無くギンの首から腕が離れる。ギンは咄嗟にサラを引寄せ抱きしめる


「…そんなんでボクの前に来たん?サラちゃん死んでまうかも知れへんのに……」


「…もうやだこんなの……もう手を汚さないで…貴方の手はこんなに綺麗なのに……」


サラはギンの手を掴むとソッと自分の頬に添える
そしてポロポロと涙を流した


「サラちゃん…ボクなんかの為にそない綺麗な涙流したらアカンよ……」


自分の左手にサラの涙を感じたギンは、片腕でサラの体を一層強く抱きしめた


「に…兄様っ…!?…兄様…何故…何故私を…!?どうして…兄様……兄様……」


サラとギンの傍らではルキアが地に膝をつけ荒い呼吸をしている白哉を抱きしめながら問い掛けていた


そんな様子を冷たく見下す藍染は白哉に近寄り静かに斬魂刀を抜こうとした


すると首筋にヒヤリとした感触を感じ藍染は斬魄刀から手を離す


「…これはまた随分と懐かしい顔だな」


「動くな。筋一本でも動かせば即座に首を刎ねる」


そう言ったのは藍染の斬魂刀と手を白い布で巻き付けた夜一と首筋に刀を突き付ける砕蜂だった


「……成程」


藍染は二人を冷静に見つめたその時、巨大な人物が姿を現す


東・青流門門番 嵬腕
北・黒陵門門番 断蔵丸
南・朱哇門門番 比鉅入道の三人だ


「莫迦な…此奴等まで手懐けておったというのか…!?」


夜一はその光景が信じられず目を見開く


「…どうする?幾ら君達でも僕を捕らえたまま彼等とは戦えまい」


「ちっ…」


藍染の臆する事ない態度に夜一は舌打ちをする。すると空から思いもしない味方が姿を現した


/ 721ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp