第16章 ~㭭半~LIMIT2
藍染はサラの上から退くと再びルキアの近くへと歩き出す
「…あ………」
「…こうして崩玉も手に入った。残念だが君はもう用済みだ」
藍染はルキアを片手で摘まみ上げると無情な命令を下す
「殺せ……ギン」
「…しゃあないなぁ…」
「ルキア!!頼む…動いてくれ!!」
一護の願いも虚しくルキアの体は全く動かない
サラは朦朧とする意識のなか、その光景を見つめていた
体が動かない
体中が痛みで今にも気を失いそう
お願い動いて…
私はどうなってもいい
だからルキアを助けて
ルキアを助けるだけの力を
サラは次の瞬間立ち上がり最後の力を振り絞り瞬歩を使う。そしてそれと同じくギンは解号した
「……射殺せ【神鎗】」
ギンは藍染の命によりルキアに向かって斬魂刀を伸ばした
しかし藍染の手元にはルキアの姿はなく、そこには瞬歩で現れた白哉が腹部を刺されながらもルキアを護る様に抱きしめる姿があった
「に…兄…様……!?」
普段からは考えられない白哉の行動にルキアは目を見開いて驚く
それと時同じく、ギンは首に微かな重みを感じその原因を把握すると目をうっすらと開いた
「何でやの?……サラちゃん…」