第16章 ~㭭半~LIMIT2
その瞬間、藍染の手は触手の様に変化しルキアの胸を貫いた。その光景誰一人…ルキア本人さえも声を発することが出来ずに辺りが鎮まり返る
「驚いたな…こんなに小さなモノなのか…」
藍染がルキアの胸中から手を引き抜くとそこには小さな丸水晶の様な崩玉が現れる
そしてルキアの貫かれた胸は何事も無かったかの様に塞がっていった
「ほう…魂魄自体は無傷か…素晴らしい技術力だ」
藍染がルキアに目線を向け崩玉から一瞬目を離した瞬間、サラは残った力を振り絞って立ち上がり藍染の手中にある崩玉を奪う
「おや……やるね…」
藍染は暫く自分の手を見つめるとゆっくりとサラに目線を移した
藍染の視線に背筋が凍りそうになる。サラは足を動かそうとするが血を流し過ぎている為、その場に方膝をついた
「サラ!!逃げろ!!」
一護の声を無視し藍染はゆっくりとサラに歩み寄っていく
「クッ………!!」
そしてついに藍染はサラの前までやって来る
「そんな体で無茶するな。死期を速めるぞ?」
「これが……これが貴方の目的ならば絶対に渡さない…」
「困った子だね…それを渡しなさい」
「嫌です…絶対に嫌!!」
藍染はサラの手から奪おうとするも手は固く閉じられ開こうとしない
「そうか…そんな聞き分けの悪い子にはお仕置きをしないと…」
そう言うと藍染は今までにないくらい妖しい笑みを浮かべた