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月に泣く~BLEACH~

第16章 ~㭭半~LIMIT2


「な…なぜだ!?何で―――」


一護が口を開いたその瞬間、後ろから刀が振り下ろされ私は藍染の腕を掴みそれを制する


「……いい反応だ。よく解ってるじゃないか…捕らえたのが僕ではないと…」


「貴方は必ずあそこで斬魄刀を解放すると踏んでいたので…」


「そこも計算済みで攻撃したのか…やはり君は死なすのには惜しいな。今からでも遅くはない、僕らの仲間にならないかい?」


「2度目ね…」


「ああ…一度は殺した君だ。こうしてまた廻り合ったのも縁ではないかな…返答は?」


「……貴方には私は勿体無いわ」


私は挑戦的な笑みで藍染を見つめる


「それは残念…なら仕方ない―――」


「――!?……まさか…!!」


藍染が妖しく笑ったかと思うと私は藍染を背に走り出した


「…な……何だ…!?」


次の瞬間、一護には何が起きたか解らなかった
遠くでサラが藍染を掴んでいた筈が今は自分の前にいる。そしてサラの体からは夥しい血が溢れ地面を濡らしていた


「サラ!!!!」


サラは折れた脇差を落とすと膝を付く


「やはり思った通りだ。僕が此方を狙えば必ず身を呈して君は護る…君は催眠状態であるにも関わらずさっきまでの僕が偽物だと気付いた。だから間に合ったという訳だ…まぁ致命傷とはいかなくてもその傷だ。幾分もせず平伏すだろう」


「サラ…お前オレを庇ったのか!?…何で…」


「死なせたくない……ただそれだけよ…」


肩から腹部にかけて斬られた傷口からは止めどなく鮮血が溢れ出る


「ハルカ君、君は本当に優しいな…だがその優しさが自分の身を滅ぼす…身を持って解っただろう……」


突如巨大な影が斬撃を振りかけるが七番隊隊長の狛村だと気付き藍染はいとも簡単に斬撃を止める


「破道の九十【黒棺】」


藍染の指先から発せられた黒い棺が狛村を包み込み狛村は一瞬にして血に染まった


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