第16章 ~㭭半~LIMIT2
「さすがのハルカ君も此処から先は知らないみたいだね。それは瞬時に虚と死神の境界線を取り払うことが出来る尸魂界の常識を超えた物質だった……
その名も【崩玉】…彼は崩玉の破壊を試みた。だが彼は結局自らが造ったそれを破壊する術を見つけることが出来なかった。そこで彼は仕方無く一つの方法をとった。それは【崩玉】そのものに防壁をかけて他の魂魄の奥底に埋め込んで隠すという方法だ…もう解るだろう…?」
そう言うと藍染はルキアに向き直る
「その時彼が隠し場所として選んだのがハルカ君の言う通り…君だ朽木ルキア」
「な…んだ…と…?」
一護は藍染が話す内容、喜助の策略に驚きを隠せない
「僕がそのことを突き止めた時、君は既に現世で行方不明になった後だった。僕は直感した…これは全て浦原喜助の仕業だと」
その時死んだはずの恋次の手が微かに動いたのを藍染は見落とさなかった
「……彼は霊子を含まない霊子体を開発し、捕捉不可能な義骸を造ったことで尸魂界を追放されている。追放に至った理由はもう一つ…その義骸に入った死神は霊力を分解され続け終いには人間となる!!」
その瞬間、藍染は恋次の前に移動し斬魄刀を振り下ろす
「なっ……!?」
「恋次ッ!!!!!!」
だが一足早くサラが脇差で食い止める
「…この速さに間に合うとはさすがハルカ君。隊長だっただけの事はある…」
「昔の事よ…そんなの自慢にもならないわ」
「サラが…隊長!?」
またも知る新しい事実に一護は驚く事しか出来ないでいた