第16章 ~㭭半~LIMIT2
「お気付きでしたか…藍染隊長」
私は間合いを取ると襟巻きを外し今まで隠していた顔を曝す
「知ったのはついさっきだ。此処に向かう霊圧に覚えがあったからね」
「今まで霊圧は消していましたから…」
「そうか。誰かさんはとうに気付いていたみたいだが…」
そう言うと藍染は横目でギンを見やる
「はて…何の事でしょう?」
「まあいいさ。僕は今凄く機嫌がいいからね…そう言う事にしておこう」
「サラ…」
その声に私は一護の方を見る。その痛々しい姿に目を背けたくなるが必死にこらえ言葉を発する
「一護…ごめんね遅くなって…」
「何で来たんだ…早く…ルキアを連れて逃げろ…こいつはルキアを殺すのが目的で――」
「いいえ。そうじゃないわ…彼等は殺す事を目的としていない…」
その言葉に初めて藍染は少し眉を潜める
「……ならどういう事か説明してくれないかい?我々の目的が何なのか…」
藍染は斬魄刀を収めると一護から離れ距離を取った
「話を聴く時は手を出さない…そういう事ですか…」
私も脇差を収め一護から離れると藍染に向き直った
「では私の見解を述べます…貴方達が此処で何をしようとしているのか…そして何故ルキアを狙うのかを――――」
そして私は藍染を見据えて話し始めた