第15章 ~捌~LIMIT
恋次は斬魄刀を解放し藍染を見据える
「始解か…その痛み切った躯じゃ始解が精々だろう。解ってる筈だよ?それじゃ時間稼ぎにもならないって―――」
恋次は藍染の言葉を遮り斬魄刀を振るうも素手で軽く受け止めた
「素手だと…!?」
そして藍染は次は自分の番だと言わんばかりに刀を掲げた
だが恋次の耳に自分ではない者の刀同士の音が響く
「よう、どうしたルキア。随分重そうじゃねぇか…」
「一護…ッ!」
「コイツが藍染か…」
「…ああ…」
「すんません…邪魔したらアカン思うてあの子横通るん見逃しました」
「構わないよ。払う埃が一つでも二つでも目に見える程の違いは無いからね」
ギンの科白に無情な言葉で返す藍染に一護達の闘志が湧き上がる
「恋次…まだ逃げる余力残ってっか?」
「残ってんが、逃げねぇぞ!!彼奴等倒すとまではいかねぇまでも、動かねぇようにして堂々と此処を降りようぜ!!」
「仕方無ぇな…そんじゃ共同戦線と行くか!!」
一護と恋次は咄嗟の戦術だが藍染を追い込み一護の刃が藍染を捉えた筈...だった
「おや…腰から下を斬り落としたつもりだったが浅かったか」
「そ…そんな…バカな…」
恋次の攻撃を瞬殺、一護の斬撃を指一本で止めた藍染はそのまま一護を斬り裂いた。そして藍染が消えたと思った瞬間に恋次もまた自身の躯が斬り裂かれていた
「嘘……だろ…?」
噴き出す液体に躯を赤く染めながら二人は倒れていく
「…一護…恋次…!!」
藍染との遠すぎる力の差に、血塗れで倒れる一護と恋次にルキアは悲痛に叫ぶほか無かった