第15章 ~捌~LIMIT
突然の出来事に修兵は訳が解らず堪らず顔を反らす
「おい…いきなり何を!?」
「東仙要を止めるんでしょう?ならジッとして…」
そして私はまた唇を落とす。すると修兵の体に異変が起こる
(何だ?…霊力が戻っていく?)
そして長く塞がれていた唇は離され修兵は初めて私の行動の理由を知った
「これで暫くすると動けるわ。修兵は後から追って来るといい…」
「おい…お前はまさか――」
私は修兵の言葉を聴かずその場から消え去った
一瞬だが唇が離れた時に見えた顔
いや、見えなくてもオレはあの唇を知っている…
間違える筈が無いんだ
ずっと想い続けている奴だから―――
「サラ……?」
――――――――
恋次とルキアは東仙により一瞬で或る場所へと導かれていた
「…此処は…双極の丘…?」
「ようこそ阿散井君…朽木ルキアを置いて退がり給え」
「藍…染…隊長…!?」
居る筈の無い男の足音がゆっくりと恋次達に近付いていった――