第15章 ~捌~LIMIT
サラが現れるのより少し早く、冬獅郎達は中央四十六室を訪れその光景に愕然とする
「な…何だこいつは…どういうことだ!?」
「中央四十六室が…全滅…」
変わり果てた四十六室の姿には呆然と立ち尽くす冬獅郎と乱菊に見知った声が掛かる
「…いらっしゃると思っていました…日番谷隊長」
「吉良……!?」
驚きが隠せない冬獅郎達にイヅルは顔色一つ変えずその場から立ち去る
「追うぞ松本!!」
「はいっ!!」
イヅルを追う冬獅郎達はその場にもう一人居た事に気付かなかった。そしてに追い付いた冬獅郎達はイヅルを挟み撃ちにする
「待て吉良!!四十六室をやったのはテメェか!?」
「…いいえ。そんな事よりいいんですか日番谷隊長?僕なんかを追いかけるより…ちゃんと雛森くんを守っててあげないと」
「!?……何言ってやがる…雛森は今…」
イヅルの妙な発言に冬獅郎の背中に嫌な汗が流れる
「居ませんよ、十番隊舎にはもう…気付いてなかったんですか?雛森くんずっと……隊長達の後ろをついて来てましたよ」
その言葉に冬獅郎は背筋が凍り驚愕する
「松本ッ任せていいか!?」
「は、はいっ!!」
乱菊が返事をした瞬間、冬獅郎は体の向きを変え中央四十六室へと駆けだしていった