第15章 ~捌~LIMIT
砕「上司に荷担し規律を重んじるとは…お前等には粛正を与えねばならん――!?お前は…」
「無抵抗の者に刃を向けるのはよくないですよ」
今にも刀を振り下ろそうとする砕蜂の前に私は立ちはだかった
清仙「!?」
砕「旅禍が何故死神を助ける…其処をどけ!!」
「人を助けるのに理由はいらないでしょう?」
砕「ならお前ごと相殺するまで…――」
その瞬間、砕蜂は横から来た何者かに腕を掴まれたまま飛ばされた
砕「…放せ!!何者だ貴様!?」
「…やれやれ…そう騒ぐな。相変わらず気の短い奴じゃ…」
砕「貴様はッ…夜一ッ!!」
夜一さんはマスクを外し口角を上げ砕蜂を見る
「…久し振りじゃの…砕蜂。おいっ!!こいつの相手は儂がする!!御主は自分のすべき事をしろ!!」
そして夜一さんは砕蜂と共に丘の崖から墜ちていった。私はそれを確認すると清音達に振り返った
「どこもケガしてない?」
清「はっ…はい!!」
「良かった…此処は危ないから早く移動した方がいいわ。じゃぁ…」
私はこの場を立ち去ろうと踵を返した
仙「あ…有り難う御座います!!」
私はその言葉に少しだけ振り向き目を細めた。そして瞬歩で一瞬にしてその場から立ち去った
清音と仙太郎はサラの瞳に心奪われるも一護達の戦いが勢力を増し直ぐ様避難するのであった
私は移動しながら少し焦りを感じていた
藍染達が双極の丘に現れなかった
双極の解放が目的では無かった?
ギンのあの言葉にはまだ何か含まれているというの?
藍染は一体どこに…
私は藍染達を捜しながらある疑問が頭に浮かぶ
そういえば…何故ルキアの処刑が早まった?
早める理由なんて無いのに…
これを決めたのは中央四十六室
そうか…
私の考えが正しいなら藍染がいるのは―――
私は速度を速め未だ姿を眩ます藍染の元へと向かった