第14章 ~漆半々~GO3
素顔を曝したサラの顔は月明かりの下、より一層美しさを増す
「…隠さんとサラちゃんはその方がええね。ボクが気付いてるっていつから判ってたん?」
「ずっと半信半疑だったけど先程の攻撃を受けて確信に。白道門の攻撃は私だと気付いて手加減したと判ったから…」
「サラちゃんはスゴイなぁ…でもそれだけを聴く為に来たんとちゃうやろ?ボクに何が聞きたいん?」
飄々とした態度のギンに私は真剣な顔つきで近寄っていく
「ギン…貴方の目的は何?貴方達は一体何をするつもりなの?」
「…見てなかったん?藍染はんが副隊長さんに遺した手紙にはボクやのうて十番隊長さんが書いてあったみたいやけど?」
「じゃあ言い方を変えるわね。……本物の藍染惣右介はどこにいる?」
その時いつも笑みを浮かべているギンの表情が微かに歪んだ気がした
「……どういう事やろ」
「東聖壁の死体は本物ではないという事だけど。あれは精巧に造られた偽物…―――!!!」
その瞬間、私はギンに押し倒され背中に受けた衝撃に眉を潜める
「……アカンなぁ、こない簡単に男に上取らせたら。…またシてまうよ?」
ギンは強い力で私を押さえつけると、太股を撫でながら首筋に舌を這わす
「…ッ……ギンッ…辞めて…」
「こんな状況で辞めるんは男やないやろ…―――」
私の上着に手をかけたのと同時に私は言葉を紡いだ
「もうこれ以上皆を…自分を傷つけるのはやめて…」
ギンは私の一言に目を見開き動きを止めた