第13章 ~漆半~GO2
サラは沢山の霊圧が感じられる方角へと移動していた
(隊長クラスより少し弱い…)
そして東大聖壁の近くにさしかかった時、凄まじい悲鳴が聴こえる
「いやああぁぁぁぁぁ!!!!!」
その悲鳴がする場所を屋根の上から窺うと驚愕の光景に私は愕然とした
「―――!!」
高くそびえる壁には刀で串刺しにされ変わり果てた五番隊隊長藍染惣右介の姿。白い壁は花を咲かせたかの様に真紅に色付いていた
(藍染が...殺された?そんな、まさか...)
混乱しつつもふと、隊士に目をやると、泣き叫ぶのは副官の雛森桃の姿
「…あ…ああ…藍染隊長!!藍染隊長っ嫌だ…嫌です藍染隊長!!」
そんな桃とは真逆な声で一人の男が現れる
(―――ギン!!!)
「何や朝っぱらから騒々しいことやな。…おや、これは一大事やね」
笑顔でいつもと変わらない態度のギンを見た瞬間、桃は目付きが変わり抜刀する
「お前か!!!」
そう言って桃は走りだし刀を振り下ろすもある人物によって叶わない
「――吉良くん!?どうして…」
「僕は三番隊副隊長だ。どんな理由があろうと隊長に剣を向けることは僕が赦さない!!」
「……お願い…どいてよ吉良くん…」
「それは出来ない」
「どいてよ…どいて…」
「駄目だ」
「どけと言うのが分からないの!!?」
「駄目だと言うのがわからないのか!!!!」
どうしてもギンに刃向かう事を許さないイヅルに桃はついに殺気を放った