第11章 ~陸~AWAKE
「なぁ…なんか随分村外れまで来ちまったみたいだけど…
本当にこっちであってんのか?なぁ…なぁってば―――」
石「うるさいな!!長老さんに貰った地図では確かにこの辺なんだよ!文句があるなら黒崎が先頭歩けばいいじゃないか!!」
「別に文句はねえけどよ…」
織「でもさ、その空鶴って人門をくぐらずに瀞霊廷に入る唯一の手段を知ってる人なんだよね?そんな凄い人ならもっと街の真ん中でみんなにチヤホヤされて暮らしてても良さそうなのにね」
「いやそれはないのう…奴の性質でな、こういう場所を好むのじゃよ。人気のない閑散とした土地をな。案ずるな奴は住む場所は変えるが家だけはいつも同じものを作る。儂が見れば一目でそれと判るやつだ」
「一目で……?」
見えてきた建物に私達は驚いた。そこには両手に"志波空鶴"という旗を掲げている個性的なオブジェが目印の家が建っていた
「なっ?一目でわかるじゃろ♪」
夜一は満足そうにオブジェを見つめる。その夜一を見てツッコミたかった一護達は何も言えなくなった
「「待てい!!」」
急に聞こえてきた綺麗にハモった二つの声に足を止める
「奇っ怪な出で立ちをしておるな!!一人は死神とみえる!!怪しい奴らめ…この金彦と銀彦がきさまらを決して通しはせぬ!!」
そこにはやたらと筋肉質な双子が腕組みをして立っていた