第11章 ~陸~AWAKE
私は慌てて一護を止めようとするが間に合わず突如、巨大な壁が空から降ってきて一護の目の前に立ち塞がった
「なっ!!?あ…危ねぇ!!何だよこのバカでかい壁は!!」
「…あの人は……」
そして壁の前に大きな人影が見え私は襟巻きを上げ顔を隠す
「……久しす振りだあ…通廷証もなすにごの瀞霊門をくぐろうどすだ奴は…久々にオラの客だ……もでなすど小僧!!」
突如壁と一緒に現れた巨人
皆は驚きを隠せない
石「で…でかい…何だ!?あんなの人間の大きさじゃない!!一体何者なんだ…?」
「あの人は兜丹坊、尸魂界全土から選び抜かれた豪傑の一人でこの四大瀞霊門西門…"白道門"の番人よ」
「なにしろ彼奴がこの仕事に就いてから三百年…この白道門だけは一度たりとも破られたことがないはずじゃからな」
石「…そんな奴とどうやって戦えば…」
夜「そこは知恵の見せ所じゃ。ここはひとまず一護を呼び戻して皆で作戦を練った方が…」
「夜一さん…無駄かも」
その瞬間兜丹坊は自慢の斧を一振りし岩盤をめくり一護と皆の間に壁を作った
「お前たづ礼儀が良ぐねえな。決闘するときは横からちゃちゃをいれねえもんだ」
そう言って兜丹坊は私達を見下ろすと、斧の壁裏から一護の声が響いた
「おーい、皆聞こえるか?」
織「黒崎君大丈夫!?ケガない!?」
「おーピンピンしてら~。オマエらそこで何もしねぇでジッとしててくんねぇか?」
茶「…やれるのか」
「多分な」
石「多分って…その意味わかってるのか!?」
「雨竜…大丈夫よ。一護に足りないものをここで得て貰う為にも私達は何もしてはいけない」
石「…足りないもの?」
「そう…他の死神にあって一護にないもの…それは経験。そこさえ補えれば一護は恐ろしく強くなる…だから、ね?」
石「あ…あぁ///」
サラの微笑みに石田は赤くなり何も言わなくなった
(サラは男の扱いが上手いのう…それとも惚れた弱味か…)
そんな皆を余所に兜丹坊は一護に容赦なく斧を振りかざし私達の視界を遮っていた岩盤の壁を一瞬にしてうち砕く
「終わりか?じゃあ次はこちちからいくぜ!!…悪りぃな、潰すぜその斧」
そう言うと一護は斬魂刀を一振りし斧をうち砕いた