第3章 ~弐~FRIEND
「?」
急に真剣な顔付きになるサラに修兵はそのまま大人しくなる
「私ね…ずっと独りで今まで何の為に生きてるのか解らなかった。そんな私に手を差し伸べてくれた人がいたんだけど...居なくなっちゃった」
「サラ…?」
「また一人ぼっちになった私を修兵が見つけてくれたの。凄く嬉しかった…修兵に出逢えて本当に良かった...ありがとう修兵」
「何だよ…急にこんな話…」
「死神になる前にちゃんとお礼がいいたくて」
「…え!?死神って...サラ死神になるのか!?でも前に気になる事あるからって...」
「うん、解決したから…今回は間に合わなかったけど、次の試験は受けるから」
「そっか…」
修兵は喜んでくれるのが分かって私に自然と笑みが浮かぶ
「だから一緒に頑張ろ?修兵優しいから私に合わせてくれたのよ...だから次は絶対に大丈夫!!」
ニッコリと笑うサラにオレは少し胸が苦しくなった
優しいのはサラの方だ
こうして欲しい言葉を必ずくれる
霊術院に入ったら寮に入るからほとんど会えなくなる
言い訳かもしれないが、試験を受ける度にそんな事を考えたせいか、いつもの力が出せなかった
サラ……
違うんだ
オレなんだ
オレの方が
オレ、サラに逢えて本当に良かった―――
「…ありがとな」
そう言ってサラに微笑むと、サラはニッコリと可愛く笑って額にキスをしてくれた
「元気出た?」
「おぅっ!!」
二人の間にある深い絆。
次の年、入学試験に合格し晴れて真央霊術院の門をくぐる事になる