• テキストサイズ

月に泣く~BLEACH~

第11章 ~陸~AWAKE


サラを部屋に寝かすと喜助達は居間に集まった


「浦原さん…さっきのは一体…サラは霊力が使えないんじゃ無かったのか?」


「サラさんは使えないというより使わない、忘れていると言った方が正しいんス。記憶を無理に引き出してもサラさんの精神に異常を来す恐れがあったのであえて霊力には触れてませんでした。実際に今日まで一度も力を使ってませんしね」


「という事は…サラの記憶が戻ったって事か!?」


「可能性は高いです…まぁ此処でグダグダ言っても仕方ない。後はサラさんが起きるのを待ちましょ。皆さんも今日は遅いんで休んで下さい」


そう言うと喜助は居間を出ていくと、皆も一様に自室に入り眠りについた


それから何時間か経ち喜助はサラの様子を見にサラの部屋へと向かう


「……サラさん?」


中に入るとサラの姿が無い。喜助は布団に触れてみる


「…まだ温かい」


喜助は少し考えると部屋を後にし、地下へと降りていった


――――――――

勉強部屋に着くとすぐにサラの姿を発見する。喜助は小さく息を吐くと後ろから声を掛ける


「こんな所にいたんスか。急にいなくなるから心配しちゃいましたよ~」


努めて明るくする喜助の声に振り返る事無く、サラは立ち尽くしている


「サラさ…」


「喜助さん」


喜助が発するより早くサラが口を開く


「…何でしょう?」


「喜助さんは死神になって良かったと思いますか?」


突然の問いに喜助は少し困惑するがすぐに答えを出す


「正確には元ですけど…良かったと思いますよ。今でこそしがない店長ですが死神になった事に後悔した事は無い...過去があってこそ今があるんスから」


「やっぱり変わってませんね…昔も......今も」

/ 721ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp