第11章 ~陸~AWAKE
一護の本体と魂魄を無理やり剥離された一護は、声を荒げる
「い…いきなり何しやがんだテメェ!!!!」
「息苦しくありませんか?今の貴方は朽木白哉に霊力の発生源である魄睡とブースターである鎖結を破壊されている。つまり霊力を持たない“普通の人間”なんスよ。まずはその“魂魄の体”を自在に動かせるようになりましょう」
そして一護は雨と体術を開始し、すぐに喜助さんが動きを止めた
「レッスン1クリアっス!!このレッスンは一発勝負、最初の一撃をかわせるかどうか!!!どうです?合格祝いだ。このまま……」
急に鉄裁さんが現れたかと思うと、一護の肉体と魂魄を繋ぐ因果の鎖を斧で断ち切った
「このままレッスン2ってのは?」
「ギャーーーー!!!!」
「騒がしいっスねぇ~」
「そりゃ騒がしくもなるわ!!知らねーのか!?今切ったこの胸の鎖は"因果の鎖"でこれが切れると虚に…」
「知ってますよそんなこと…大丈夫っスよ。因果の鎖が切れても虚にならず、生き延びる方法が一つだけあります。それは…“死神になること”です。そう!!レッスン2とは死神の力を取り戻すためのもの!!」
(死神の力を取り戻す…)
私はその言葉にピクリと反応を示す
「さぁ始めましょうか。レッスン2…シャタード・シャフトGO!!」
すると一護のいる辺りの地面が突如崩れ穴が開いたかと思うと、一護は鉄裁さんと穴深く落ちていった
「さぁその状態でここまで上がってきて下さい!!それがレッスン2“絶望の縦穴”!!制限時間は72時間…虚に変化するギリギリの時間ッス」
そして一護の死神に戻る為の修行が始まった
私はその光景を見届けると喜助さんに背を向けて歩き出す
「あれ?黒崎さんの修行見ないんスか?」
「一護が出てくる頃には戻ってくるから」
「…もしかして怒ってます?黒崎さんに危険な修行をさせてる事…」
「どうして?これが最善の方法なんでしょ?怒る事なんて…ちょっと疲れちゃっただけだから…皆ごめんね」
私はニコッ笑うと勉強部屋を後にした
ジ「何だぁ?サラの奴…大丈夫かよ」
雨「修行するって決まってから元気ないみたい…体調悪いの我慢してたんでしょうか」
「……サラさん?」