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月に泣く~BLEACH~

第11章 ~陸~AWAKE


数時間後、一護は目を覚まし、ゆっくりと体を起こした


「一護…大丈夫?ドコか痛くない?」


「…オレ生きて…」


「でもあんま無茶すると傷口開いて死にますヨン♪」


現れた喜助さんに一護は自分が浦原商店に運ばれ治療された事を知る


「ゲタ帽子…あんたがオレを…助けたのか?」


「おや?心外っスねぇ。その良い方。まるで助けて欲しくなかったみたいに聞こえる」


「ハッ…何も出来なかったんだぞオレは…ルキアは帰っちまって…どうやって尸魂界まで追っかけろってんだ!?どうやって助けりゃいいんだよ!?何も出来やしねぇじゃねえか…!!」


「……本当に無いと思いますか?尸魂界へ行く方法」


「...ある…のか!?どうしたら行ける!?教えてくれ!!」


「勿論教えますよ。ただし条件がある。これから十日間、アタシと一緒に戦いのお勉強しましょ」


「なっ…何だそれ!?修行でもしろってのか!?そんな暇ねぇだろ!!ルキアは尸魂界でいつ殺されるかわかんねぇんだぞ!?そんなコトしてる間に少しでも早く…」


「分かんないかなぁ?」


声を荒上げる一護を喜助さんは床に押し付け、杖の切っ先を一護の眉間に突き付ける


「…喜助…さ…ん」


「言ってるんですよ。今のままじゃ君は"死ぬ"と。勝てるんスか?今の君が彼らと戦って」


私は今まで聞いた事無い喜助さんの声に、動きが止まり、一護は声が出せず冷や汗が顔を伝う


「アタシは今回、敢えて君を彼らと戦わせました。それはそうしたほうが口で言うより君には解り易いと思ったからなんスよ。今の実力じゃ尸魂界で戦うには何の役にも立たないって事実をね。君は弱い。弱者が敵地に乗り込むこと、それは自殺って言うんスよ。朽木ルキアを救うため?甘ったれちゃいけない…」


喜助さんの冷たい表情に私の心臓がドクンとなる


「死にいく理由に他人を使うなよ」





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