第10章 ~伍半々~NEW3
オレはルキアを見つけ、捕らえられるルキアを救おうと恋次、白哉という死神と対峙するが、逆にやられ瀕死の重傷を負い、地面にひれ伏した
それでも諦めきれないオレはルキアの兄である白哉の袴の裾を掴んだが、ルキアによって蹴り飛ばされる
「…人間の分際で…兄様の裾を掴むとは何事か!?身の程を知れ小僧!!貴様も兄様に傷を負わせようなど恐れ多いことだぞ!」
ルキアの突然の言いようにオレは目を見開く
「参りましょう兄様、今の此奴の行動でこの朽木ルキア目が覚めました。どうぞ私を尸魂界へとお連れ下さい。慎んで我が身の罪を償いましょう!!」
「待…て…何言ってんだよルキア…」
「…そこを一歩でも動いてみろ!!私を…追ってなど来てみろ…私は貴様を絶対に許さぬ…いずれ死ぬ命そこに伏して一瞬でも永らえるがいい!!」
ルキアの表情は今にも泣きそうでオレは思わず言葉を失った
「…よかろう。その者には止めは刺すまい。先程の二撃で魂魄の急所"鎖結"と"魄睡"を完全に砕いた。その者は半刻もせぬ内に死ぬだろう。仮に生き永らえたとしても力の全ては失われる。死神の力はおろか霊力の欠片さえ残るまい」
そしてルキア達は尸魂界へと姿を消した
オレは体が動かずただそれを見ているしかなかった
戻ったら殺されるだけなのに
ルキアは黙って受け入れた
そしてルキアはオレを護る為にあんな事を言った
護られた
母親が死んだ時のことを思い出す
オレは また護られた──
「ぁああああぁぁ!!!!」
一護の叫びは断末魔のように木霊し、そのまま意識を失った