第10章 ~伍半々~NEW3
二人は少し躊躇しているようで言葉を失っている
私は、見かねて口を挟んだ
「あまり思い詰めないで?確かに危険が多いけどこのままだと二人は霊力が高くてまた虚に襲われるでしょ?二人さえ良ければ喜助さん達が自分達で能力を制御出来る様に教えるって」
「サラさん!!それ先に言っちゃダメッスよ...」
「だって二人戸惑ってるし…」
茶「…サラは何なんだ?全然驚いてないみたいだが」
「私も虚が見えるから。それに…私は人間じゃないから…」
織「サラちゃんが!?どういう…」
「私もルキアと同じで死神なの。といっても力は無いし何も覚えてないんだけどね?」
そして私は二人に自分の覚えてる限りの事を話した
織「そうなんだ…サラちゃんが嘘つく訳ないし本当なんだね」
茶「ああ…自分達の能力もあるし信じるしかないのか…」
「大丈夫ッス。キミ達の『変化』は病に罹ったワケじゃない。ただ目の前に現れた扉の鍵を渡されただけで、原因を知る必要も無ければ、我が身の不幸を嘆く必要も無い
手にした鍵で目の前の扉を開くも閉ざすも自分次第...開いたその奥に足を踏み入れるかどうかも自分次第ッスよ」
その言葉に二人は顔を見合わせ頷いた
織「よろしくお願いします!!」
茶「ああ…浦原さん頼む」
こうして織姫とチャドは新たな世界に踏み込む事となる
これから起こる最悪の出来事も知らずに――――