第10章 ~伍半々~NEW3
浦原商店へ帰ると喜助さんが一人で居間にいた
「喜助さん一人?」
「テッサイさん達は買物に出てます。…遅かったスね。墓参りの他に何かあったんスか?」
「いぇ…」
喜助さんの声のトーンがいつもより低いのが気になったが、私は一護の事は話すべき事では無いと思い、何も言わなかった
すると急に腕を引っ張られ景色が反転する
「きゃ....」
背中に衝撃を感じ眉を潜めると、喜助さんが覆いかぶさっていて、漸く押し倒されていることに気付いた
「…喜助さん!?」
「へぇ…本当に何も?」
「ど…どうしてそんな事を?」
思わず私は視線を逸らす。すると喜助さんは突然私の口を自分の口で塞いだ
「――――!?」
喜助さんは何度も角度を変え私の唇を離さない
私は喜助さんから離れようと押し返すが頭を固定され敵わなかった
「……消毒です」
ふいに唇を離し呟かれた内容に私は目を丸くした
「もしかして喜助さん見て――んぅッ!?」
私が話そうと口を開いたのをきっかけに、喜助さんは舌を滑り込ませ自分の舌で私の舌を絡めとった
「ん…んんッ…やっ…」
必死に喜助さんの舌から逃げようとするも、しっかりと絡めとられ私の舌は思いきり吸いとられる
「ゃ…んんっ…ふぁ…」
暫くして喜助さんの唇が離れると名残惜しいかの様に銀色の糸が私達を繋いだ